✓ カットバックがうまくできない?
こんにちは。
コレクトサーフブログです。
NHK「奇跡のレッスン」で紹介された「サーフメソッド」を更に詳しく解説しています。
サーフィンのカットバック(波のパワーゾーンから外れた時に、再び波のパワーのある部分へ戻るためのターン技術)で、このようなお悩みを持たれている方は多いと思います。
- お悩み①: カットバックに挑戦しても、スピードが出すぎてボードがコントロールできない
- お悩み②: カットバックをしているつもりだが、動画で見ると小さなターンにしかなっていない
- お悩み③: 体重移動のタイミングがわからず、思うようにターンできない
この記事では、こういったサーフィンのカットバックのお悩みに答えていきます。
正しいカットバックの技術を身につけることで、あなたのサーフィンスキルは確実に向上するでしょう。
サーフィンのレベルアップを目指すなら、まずは基本的なカットバックの動きを理解し、段階的に練習していくことが重要です。
✓ コレクトサーフの実績
コレクトサーフでは、サーフィンを客観性と論理性を持ち、簡単にする方法を解説しています。
- NHK「奇跡のレッスン」でも取り上げられた理論です。
- 書籍を販売しましたが、品薄で値段高騰中。
- オンラインスクールは約200名が在籍中。

次に海に行った際に、試せるTipsを1つでも見つけて頂ければ幸いです。
✓ カットバックでよくある失敗
サーフィンのカットバックは、波のポケット(波が崩れ始める直前の、最もパワーがある波の部分)から抜け出し、再びクリティカルセクション(波が崩れようとしている最も急で力強い部分)に戻るための重要な技術です。しかし、カットバックを試みる際には、よくある失敗パターンがいくつかあります。これらの失敗を理解することで、効果的なカットバックへの道筋が見えてきます。
■ スピードを出し過ぎてしまう
カットバックを行う際、多くのサーファーは十分なスピードを得ようと必死になりすぎてしまいます。スピードを出し過ぎると、ボードのコントロールを失ってしまう可能性があります。適度なスピードを維持しつつ、ボードをコントロールすることが重要です。スピードが速すぎると、ターンの際にボードが滑ってしまい、思うような方向転換ができません。理想的なカットバックは、スピードとコントロールのバランスを保ちながら行うものです。
適切なスピード管理が、カットバック成功の鍵となります。波の状況を読み取り、自分の技術レベルに合ったスピードでアプローチすることで、安定したターンが可能になります。
■ ボードの角度が適切でない
カットバックでは、ボードを適切な角度に保つことが不可欠です。ボードが平行すぎたり、逆に角度がつきすぎていたりすると、スムーズなターンができません。ボードを波の斜面に対して適切な角度に保ち、レール(サーフボードの左右の縁の部分)を効かせることを意識しましょう。レールを正しく使うことで、ボードが水面を切り裂くようにターンし、効率的な方向転換が可能になります。
ボードの角度は、ターンの成否を左右する重要な要素です。練習を重ねることで、自然と適切な角度感覚が身につき、スムーズなカットバックが可能になります。
■ 体重移動のタイミングが遅れる
カットバックを成功させるには、体重移動のタイミングが非常に重要です。多くのサーファーは、体重移動が遅れがちです。ターンを開始する前に、体重を前足に移動させ、ボードを波の斜面に押し付けるようにしましょう。体重移動が遅れると、ボードがスライドしてしまい、スピードとコントロールを失ってしまいます。適切なタイミングでの体重移動は、カットバックの精度を大きく左右します。
- 体重移動の基本原則:ターン開始前に体重を移動させる
- ボードとの一体感:体とボードの動きを連動させる
- タイミングの習得:繰り返し練習で感覚を身につける
以上のような失敗は、カットバックを練習する過程で誰もが経験するものです。これらの点に注意し、適切な技術を身につけることで、よりスムーズで力強いカットバックを習得することができるでしょう。
※補足:あなたにとってベストなライディング中の姿勢を見つけましょう。姿勢が不明確な方は、【上達法】正しい姿勢とバランス感覚を身につけよう【ニュートラルポジション】の記事もおすすめです。
✓ カットバックの代表的な改善点

サーフィンのカットバックを上達させるためには、いくつかの代表的な改善点に注目する必要があります。多くのサーファーが共通して抱える問題点を理解し、それらを効果的に改善することで、カットバックの精度は格段に向上します。ここでは、実際の分析から明らかになった、上手くカットバックを決めるための具体的なポイントを解説します。
■ ボードを横に向ける
カットバックを行う際は、ボードを横に向けることが重要です。真っ直ぐ進むのではなく、ボードを横に向けることで、よりダイナミックなターンが可能になります。多くのサーファーは、ボードが平行になっているため、スピード感のあるカットバックにはなっていません。ボードを横に向けることで、レールが水面に深く食い込み、より強力なターンを生み出すことができます。この動作は、カットバックの基本中の基本とも言える重要な要素です。
ボードを横に向ける技術は、カットバックの威力を決定する重要な要素です。正しい角度でボードを操作することで、波のパワーを最大限に活用したターンが可能になります。
■ 腕を伸ばしてリーンする
腕を伸ばしてボードにリーン(ターン時にボードを傾ける動作)することで、よりパワフルなカットバックが可能になります。手首を返して腕を伸ばすことで、ボードを傾けてターンを深くすることができます。多くのサーファーは、腕が曲がったままでのターンになってしまい、リーン不足でターンが物足りない印象になってしまいます。腕を大きく使うことで、体全体でターンを表現でき、よりダイナミックなカットバックを実現できます。
- 腕の伸展:手首を返しながら腕を伸ばす
- リーンの深さ:ボードを適切な角度まで傾ける
- 全身の連動:腕の動きと体の動きを一体化させる
■ 波のパワーゾーンを狙う
カットバックは、波のパワーがある場所を狙って行うのが理想的です。多くのサーファーは、波の中腹あたりでカットバックを始めてしまいますが、もう少し波の上部、力強い部分を使うことで、よりスピード感のあるカットバックが可能になります。波のパワーゾーンを正確に読み取り、そのエネルギーを利用することで、効率的で迫力あるターンを実現できます。波の観察力を養うことは、カットバック上達の重要な要素の一つです。
波のパワーゾーンを的確に捉えることで、カットバックの効果は格段に向上します。経験を積むことで、波の読み方が上達し、より効果的なカットバックが可能になります。
以上の3点は、カットバックの代表的な改善点と言えるでしょう。ボードの角度、腕の使い方、波の狙い所を意識することで、カットバックの精度は大きく向上します。
※補足:波のパワーの原理が分かっていないと、そこを狙えません。並のパワーゾーンが不明確な方は、【コツ】テイクオフは波のパワーで行う【波のパワーを理解しよう】の記事もおすすめです。
✓ 体重移動とボードコントロールがカットバックの鍵
カットバックを成功させるには、体重移動とボードコントロールが非常に重要です。波のパワーを最大限に活用しながら、スムーズに方向転換するためには、タイミングよく体重を移動させ、ボードを適切な角度に保つ必要があります。これらの技術を習得することで、より精度の高いカットバックが可能になります。
■ 体重移動のタイミングを意識する
カットバックでは、波のショルダー(波がまだ崩れていない、斜面状になっている部分)側から波の崩れる方向へ向かって大きくターンします。この時、体重移動のタイミングを意識することが大切です。ターンの始めは波の進行方向に体重をかけ、ターンの途中から体重を波の崩れる方向へ移動させていきます。体重移動が遅れてしまうと、波のパワーを十分に使うことができません。逆に早すぎると、スピードが落ちてしまいます。
波の動きを読みながら、適切なタイミングで体重移動することを心がけましょう。この感覚は練習を重ねることで自然と身につき、よりスムーズなカットバックが可能になります。
■ ボードを適切な角度に保つ
体重移動と同時に、ボードを適切な角度に保つことも重要なポイントです。カットバックの際は、ボードを波の進行方向に対して横向きにし、レールを入れるようにターンします。この時、ボードを立てすぎてしまうとレールが波に刺さってしまい、スピードが落ちる原因になります。逆にボードを寝かせすぎてしまうと、波のパワーを受けきれずにターンが小さくなってしまいます。体重移動に合わせて、ボードを適切な角度に保つことを意識しましょう。
- ボードの角度管理:立てすぎず、寝かせすぎない絶妙なバランス
- レールワーク:適切なレールの入れ方でターンをコントロール
- スピード維持:角度調整でスピードを保ちながらターン
■ 腕と脚の動きを連動させる
カットバックでは、腕と脚の動きを連動させることも大切なポイントです。ターンの際は、内側の脚を曲げ、外側の脚を伸ばすことで、ボードを適切な角度に保ちながらレールを入れることができます。また、内側の手を波の方向に向けて伸ばすことで、体重移動がスムーズに行えます。腕と脚の動きを連動させることで、全身を使ってダイナミックにターンすることが可能になります。この全身の協調性こそが、美しく力強いカットバックを生み出す秘訣です。
カットバックは、サーフィンの中でも特に体重移動とボードコントロールが重要となる技術です。タイミングよく体重を移動させ、ボードを適切な角度に保ち、腕と脚の動きを連動させることを意識して練習を重ねることで、キレのあるカットバックを習得することができるでしょう。
※補足:カットバックでは後ろ足荷重になりスタックしてしまうことがよくあります。手の使い方でこれは改善できます。カットバックで後ろ足が引っかかる原因の解説動画もおすすめです。
✓ 理想のカットバックを実現するための練習方法
サーフィンのカットバックを上達させるためには、実際の波に乗る前の事前練習が欠かせません。段階的な練習を通じて基本動作を身につけることで、実際の波でのカットバックの精度を高めることができます。ここでは、陸上やスケートランプ(スケートボード用の湾曲した練習施設)、小波での効果的な練習方法をご紹介します。
■ 陸上でのシャドートレーニング
波に乗っている時のイメージを持ちながら、陸上で体の動きを反復練習することが重要です。シャドートレーニングは、実際の波での動作を陸上で再現する練習方法で、カットバックの基本動作を身につけるのに非常に効果的です。鏡の前で行うことで、自分の動きを客観的にチェックしながら練習できます。特に、以下の点に注意してシャドートレーニングを行いましょう。
- 腕を伸ばし、手首を内側に傾けてリーンする動作
- 膝を曲げ、体重移動のタイミングを意識する
- 頭と肩の向きを変えるときは、腕と脚の動きと連動させる
■ スケートランプでのターン練習
スケートランプは、サーフボードに乗った時の感覚に近い環境で練習ができます。カットバックの動きを身につけるために、以下の点を意識してターンの練習を繰り返しましょう。スケートランプでの練習は、波の上での感覚を陸上で体験できる貴重な機会です。重力を利用したターンの感覚や、体重移動のタイミングを効果的に習得できます。
- ボードを横に向け、エッジを立てる
- 体重移動のタイミングを掴み、スピードコントロールする
- 腕の動きを大きくし、ボードを適切な角度に保つ
■ 小波でのカットバック反復練習
実際の波に乗る前に、小波でカットバックの練習を積むことが上達への近道です。小波は失敗しても安全で、何度でも練習を繰り返すことができる理想的な環境です。大きな波では緊張してしまい、基本動作に集中できないことが多いため、まずは小波で確実に技術を身につけることが重要です。練習では以下の点に注意しましょう。
- 波のパワーゾーンを狙い、スピードを出し過ぎないようにする
- ボードの角度を意識し、体重移動のタイミングを掴む
- 何度も繰り返し練習し、動作を体に染み込ませる
陸上やスケートランプ、小波での練習を通じて基本動作を身につけることで、実際の波でのカットバックの精度を高めることができるでしょう。理想のカットバックを実現するためには、ただ漠然と練習するのではなく、意識的にトレーニングを積むことが大切です。
※補足:ターンの動作はサーフィン以外ではなかなかない動きです。自宅で練習したい方は、ボトムターン&トップターンの素振りの解説動画もおすすめです。
✓ まとめ:カットバックの上達に必要な要素と心構え
カットバックは、サーフィンの中でも最もスタイリッシュで印象的なターンの1つです。しかし、上手く決めるのは簡単ではありません。ここでは、カットバックの上達に必要な要素と心構えをまとめます。これらの要素を理解し、実践することで、あなたのカットバックは確実に向上するでしょう。
■ 基本動作をマスターする
カットバックの基本は、体重移動とボードコントロールです。これらの動作を反復練習し、無意識にできるレベルまでマスターすることが大切です。陸上でのシャドートレーニングやスケートランプでのターン練習が有効でしょう。基本動作がしっかりと身についていれば、様々な波のコンディションに対応できるようになります。技術の土台となる部分ですので、焦らずじっくりと練習を重ねることが重要です。
- 体重移動のタイミングを意識する
- ボードを適切な角度に保つ
- 腕と脚の動きを連動させる
■ 波を読む力を養う
カットバックを決めるには、波のパワーゾーンを的確に捉える必要があります。波の形状や速度をしっかり観察し、ターンのタイミングを予測し、波のエネルギーを最大限活用することが求められます。経験を積むことで、波を読む力が養われていきます。多くの波に乗り、様々なコンディションを体験することが重要です。波の読み方は一朝一夕には身につきませんが、継続的な練習により確実に上達します。
波の観察力を養うことは、カットバック上達の重要な要素です。波のリズムや特性を理解することで、より効果的なタイミングでカットバックを仕掛けることができるようになります。
■ 失敗を恐れずチャレンジする
上達するためには、失敗を恐れずにチャレンジすることが不可欠です。思い切ってターンを仕掛け、ミスから学び、修正点を見つけることが大切です。完璧を求めすぎず、小さな改善を積み重ねていくことで確実に上達します。失敗から学ぶことは多いものです。恐れずにチャレンジし、少しずつ改善していく粘り強さが上達への近道となるでしょう。サーフィンは楽しむことが一番重要です。
- 思い切ってターンを仕掛ける勇気
- ミスから学び、修正点を見つける姿勢
- 完璧を求めすぎない柔軟な心構え
カットバックの習得には時間がかかりますが、基本動作をマスターし、波を読む力を養い、失敗を恐れずにチャレンジすることで、着実にレベルアップできるはずです。
サーフィンを存分に楽しみながら、理想のカットバックを目指して練習を重ねていきましょう。一つ一つのターンが上達の階段となり、やがて自分でも驚くような美しいカットバックができるようになるはずです。海はいつもあなたの挑戦を待っています。次の波で、新しい自分に出会えることを信じて、今日も海に向かいましょう。